【日本のトップB-boyに聞いた!】フットワークバトルにおけるジャッジ基準とは?

ブレイキン

「フットワークバトル」

それは、トップロック・ドロップ・フットワーク・パワームーブ・フリーズなど、
本来様々な要素で構成されるブレイキンにおいて、その中でもあえてフットワークに
フォーカスをあてて、相手と競い合うダンスバトルです。

そんなフットワークバトルに関して、先日B-boy TENPACHIさんが、
非常に興味深いInstagramのストーリーを投稿されていました!

出典:B-boy TENPACHI instagram

これらの一連のストーリー投稿が多くのB-boyにとって、
非常に参考になる内容だと感じたため、
今回是非ご紹介をさせて頂ければと思います。

本記事はTENPACHIさんご本人の許可を得た上で掲載をさせて頂いています。

B-boy TENPACHIについて

まずは、今回投稿の発信主であるB-boy TENPACHIさんについて、ご紹介をさせて頂きます。

出典:ブレイクダンス専門スクール「UNITY」
B-boy TENPACHI【BGSK/TAKE NOTICE/DEAD STOCK】

2011年にLAへ留学。BREAKIN発祥の地アメリカにてその文化や概念を吸収しながら、
1年半の間にアメリカで7つものタイトルを獲得し、LAのチームBGSKの日本人初のメンバーとなる。
帰国後も日本でも数々の実績を残し、超有名クルーTAKE NOTICEのメンバーとなり現在はDEAD STOCKにも所属。
2018年には日本代表として世界大会Freestyle Sessionに出場するなど、名実共に日本トップB-boyの1人。
また、BREAKDANCESCHOOL「UNITY」のチーフインストラクターも務め、後進の育成にも力を注がれています。

私自身もB-boyですので、これまでTENPACHIさんの動画は
たくさん見させて頂いてきましたし、すごく参考にもさせて頂いてきましたが、
TENPACHIさんの洗練されたスタイリッシュな「フットワーク」は本当に必見です!

そんなTENPACHIさんがチーフインストラクターを務めている
BREAKDANCESCHOOL「UNITY」では、TENPACHIさん始め、
世界で活躍する講師たちのレッスンをオンラインで受講することが出来るので、
こちらも要チェックです!!

B-boy TENPACHIのSNSアカウントはこちらです。

フットワークバトルのジャッジ基準

それでは、今回の本題「フットワークバトルのジャッジ基準」について、
多くの回答が寄せられていましたので、まとめてみました。

私の独断と偏見で下記の通り分類させて頂きましたので、
回答された方の意図と違う点や重複する部分があるかもしれませんが悪しからずご了承下さい。

ベーシック・質感重視

フットワークバトルを見るポイントとして、表現の仕方はみなさん多少違いますが、

やはり多かった意見は「ベーシック=基礎力の高さ」「フットワークの質の高さ」という意見でした。

みなさんからの回答

・六歩の完成度ですね

・体のブレなさ

・ベーシックへのこだわりです!

・フットワークはベーシックが好きです。「速さ」「クリーンさ」で個性を出すのはありですか?

・まずは踏んでいるかどうかですね。

・手と足が床についていればフットワークと判断するかな。でも基礎力がなければ論外やね

・難しい事、簡単な事、どちらをするにしても質

・決して新しいことをしてなくても技術磨きすぎて芸術になってる人は格好良いです

・足の刺し方(践み方)やベーシックができて、ボキャブラリーがフットワークとして成り立っているかどうか

・クオリティとオリジナリティ、あとクオリティとクオリティです

バランス重視

フットワークを構成する様々な要素を総合的に見て判断する「バランス重視型」です。

みなさんからの回答

・シルエット、スピード、フロー、ミュージカリティで差がついてるような気がします

・ベーシックのクオリティ、独自性、戦略、音楽性を基準に考えています

・フックのキレ、スウィーブの軌道、踏込みの力加減とかに全身の一体感を感じる時グッときます!

・軸・フロウ・ベーシックの質感・立体感・いい裏切り方・長さ(気持ちよい尺)は大事かな!

オリジナリティ重視

「オリジナリティ」つまり、その人ならではのフットワークを追求していて、

それをバトルで表現出来ているかという点です。

みなさんからの回答

・ユニークネスとミュージカリティの2つしかいつも見てないです

・自分の骨格と身体つきに合ったフットワークを追求してて、それが人に伝わるかだと思います!

・この人はこれをフットワークだと思っているんだな!ってのがどこまで伝わっているかを見てます!

・肢に照準を向けた表現が展開されいるかを前提に、産み出された世界の強度に着目します

・本人がフットワークって言い張ったらなんでもそうだし、それを認めさせられるかどうかだと思っています

・判断基準の質やスタイルと、その現場の大きさ、周りのスタイルでどこまで違うアピールするか見ます

シルエット重視

何をするかも大切ですが、「どのように見せるか?」というシルエットを重視する方も多かったですね。

みなさんからの回答

・6歩とかとにかくどのシルエットを取っても、その人の形が出来ているか

・シルエットの完成度が1番根本にあるとおもっています

・シルエットとフットワークのテンポというかペースが気になっちゃいます

・シルエットやフローなど挙げたらキリないですが、円運動か否かが大切かと思います

・昔教わったピクチャースタイル?という考え方で、どこのシルエットとってもカッコイイかどうかかと!

サプライズ・感性重視

具体的に?と聞かれると困るやつですが、

バトルにおいて、誰もが予想しない動き・ヤバイ動きなどが出来る人は強いという意見もありました。

みなさんからの回答

・バトルはヤバイやつが勝つ

・カッコいいか否かです

・涼しい顔してとんでもないことが出来るかどうか

・シルエットやフローも大切ですが、予想を裏切る動きを出来る方は強いなぁと感じます

・何やってるかちゃんと分かる。その上で今何やった?!っていう動きが出せる人がフットワーク上手い

・「らしい動き」している人は印象に残ります

・変な話、1番はバイブスですかね。まぁ結局イケてるかどうかっす

・ビートルズは昔のバンドなのに今でも古い感じなく聴ける。フットワークにもそんな質感があれば

レッグワーク関連

レッグワークに関するコメントもいくつか見られました。

みなさんからの回答

・レッグはフットじゃないのでレッグワークはフットワークじゃない

・レッグはフットワークの派生としてOKだと思っていますが人によって許容範囲が変わりそうですね。

・レッグワークはリズムなどを線で表現出来てるかどうかですかね。

その他

その他、分類しきれなかった回答になります。

みなさんからの回答

・ドロップに命かけてるbboyに目がいきます!音をハメて立ちからドロップする入り方にしびれます

・ノーハンドフットワーク基準を作れば区別できそう。どこまでやればノーハンドなのかな?

・全然関係ないけどグルーヴだすのむずいですよね

・みんなの言ってる事に追加する感じだけど…ベタ手なのかそうではないか

・ネタを詰め込みすぎてないか、基礎とネタをどう使っているか、ネタの組み合わせが相性がいいか

TENPACHIさんからのコメント

最後に、今回の投稿に関してTENPACHIさんにインタビューをさせて頂きました。

何故、今回このようなアンケートをしようと思ったんですか?

フットワークバトルに自分が出るときも、見るときも、それフットワークなのかな?

って疑問がよく生まれることから、かなり正解のない世界だなと思い、日本のB-boy・B-girlのフットワークを得意とされる方の意見が、どこまで自分と共通してるのか、そうじゃないのかってのを参考として聞いてみたかったので、アンケートを取りました!そして、新しい発見もたくさんありました!

TENPACHIさん自身が、このアンケートに答えるとしたら、なんと答えますか?

僕が答えるとしたら、フットワークは基本的に足裏でステップすることが中心にあり、その他の要素をいかにそのステップ(中心)の中で出来るのか?ってところを基準にします。と回答しますね!

 

質やフロー、オリジナリティ、かっこよさはもちろんなのですが、それだと恐らくフットワークバトルでなくてもその答えが成立すると思っています。ですが、フットワークバトルとなると制約されているので、その「制約」が何かと言われると「ステップすること」だと思っています。

ですので、極論音も関係なくなってしますことになってしまうのですが、フローというのは音がないとあるでは見栄えが変わることもあるので、そういった意味では音にハマっていたら、それは加点みたいなイメージになりますね。

その他は背中やお尻をつけたり、レッグワークを入れたりという「フットワークを離れる動き」に関しては、それをフットワークというものに見せながら出来るのか?ってところが難しい点であり、人と差をつけるポイントでもあるのかなと思います。

スレッドや肘をつけるフットワークも、フットワークに重きが置かれているのか?それか肘をついてる凄さに重きが置かれてるのかってことで、フットワークかそうじゃないかは変わってきてしまうと思っています。

今回のアンケートを経て、TENPACHIさんの感想・総括を教えてください。

さまざまな意見交換ができ、とても有意義な時間になりました。僕の中での正解と一致していたり、新しい発見もあり、フットワークの魅力がさらに深まりそうです。

あと言葉で説明できることってすごく大事だと思っていて、何故かっこいいのか?とか、何故すごいのか?っていうものは必ず説明できると思っています。それが未だに説明できないこともたくさんあるので、そういったことの答えを見出すのにも今回はすごくいい機会でした。

TENPACHIさん、今回お忙しい中、貴重なご意見ありがとうございました!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はフットワークバトルにおけるジャッジ基準ということですが、
やはりダンスにおける絶対的な判断基準というものはなく、
踊る人・見る人それぞれに様々な判断基準があるということを改めて実感しました。

その上で、「自分自身の基準や考え」を持つことが重要ではないかと思いました。

今回のように多くの人の考え・意見を参考にしながらも、自分自身の基準を見つけ出し、
それをダンスに落とし込んで表現して、相手に伝えることが出来る人がバトルは強いのかなと感じました。

皆さんも今回の記事を参考にして頂き、自分自身の基準を見つけ出してみて下さい!

また、改めて本記事執筆にあたってご協力いただいたTENPACHIさん感謝です。

本当にありがとうございました。

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